「検索順位は上がっているのに、サイトへのアクセスが増えない」——そんな相談が広報・マーケティング担当者から増えています。背景にあるのが、検索結果の中で疑問が解消されてしまい、ユーザーがリンクをクリックしなくなる「ゼロクリック検索」の広がりです。2026年はAI OverviewsのようなAIによる要約表示がさらに強化され、この傾向は加速すると見られています。本記事では、ゼロクリック時代に広報担当者がとるべき戦略を、現役ジャーナリストの視点から整理します。
ゼロクリック検索とは何か
ゼロクリック検索とは、検索結果ページやAIによる要約の中でユーザーの疑問がその場で解消され、企業サイトへのクリックが発生しない検索行動を指します。従来のSEOは「検索結果で上位表示させ、クリックしてもらう」ことがゴールでした。しかしAIが検索結果の中で答えを完結させる時代になると、クリック数だけを追う指標は実態を捉えきれなくなります。
なぜ広報にとって重要なのか
ゼロクリック検索が広がる中でも、AIの要約や検索結果に「引用される情報源」になれるかどうかは、企業の認知度を大きく左右します。AIが情報を要約する際に参照するのは、権威性の高いメディア記事や、一次情報として信頼できるプレスリリース・公式発表です。つまり、これまで以上に「メディアに取り上げられること」自体の価値が高まっているといえます。サイトへのクリックが減る分、露出そのものがブランド想起や指名検索につながる設計を意識する必要があります。
今日から実践できる3つの施策
- 一次情報を明確に発信する——数値・調査結果・独自の見解など、AIやメディアが引用しやすい具体的な事実をプレスリリースに盛り込む
- 複数メディアへの露出を面で広げる——1本の大きな露出より、専門メディア・業界紙・Webメディアへの分散露出を狙い、AIが参照する情報源の母数を増やす
- 指名検索・direct流入を計測指標に加える——クリック数だけでなく、社名やブランド名での検索数、直接流入の推移を追い、認知獲得の効果を可視化する
まとめ
ゼロクリック検索の広がりは、広報活動が「クリックされるため」から「信頼できる情報源として認識されるため」へとシフトする転換点です。プレスリリースやメディア露出の役割は、むしろこれからの方が大きくなっていくでしょう。自社の情報発信がAIやメディアにとって参照したくなる形になっているか、一度見直してみてはいかがでしょうか。
広報ジャーナリスト協会では、現役ジャーナリストが貴社の広報戦略を伴走支援しています。ゼロクリック時代のメディア露出戦略について相談したい方は、ぜひお気軽に無料相談をご利用ください。